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by HUSTLA
| 2004-06-04 23:37
まさかの朝香だった。表紙にクリップオンストロボで撮った写真を堂々と使うとは。一冊通して見ても、ライティングに関して特別な工夫はみられない。プロがグラビアや写真集を撮る場合、アマには不可能なテクニカルな部分で勝負するのが普通なのだが、藤代冥砂はそんな常識からは全く自由なところにいる。光を作り込まないだけ、一枚一枚が刹那的に感じられる。商品のはずなのにプライベートな雰囲気がある。
昨年夏の雑誌relax ビキニ特集では「僕らは野村(誠一)さんや渡辺(達夫)さんがやってきたことを否定していく立場にあるわけでしょ。別にグラビアに決まり事っていうのは無いわけだし、上の世代を乗り越えていこうっていうのは健全なことだと思うよ」と発言していた。 対して野村誠一は同じくビキニ特集で「恋写っていう言葉は、その女性を愛おしく、恋するような気持ちになれば、絶対その子と気持ちが通じ合うだろうって意味」、「絶対どんな女性でも俺は綺麗に撮れるの。そこは自信がある。だから絶対向こうは心開いてくれる」と発言しているのだが、おそらく藤代はそんなことは信じていない。50代、60代のオジさんと十代の少女がそんなに簡単に心通じるものかと。(但し今回のモデル、瀬戸朝香は27歳、藤代冥砂は35歳)万が一、心通じ合ったとしても、それはやはり恋愛としては不自然な関係なのだと。 グラビアや写真集では疑似恋愛関係が求められるという大前提があることも確かだが、藤代はその大前提をも崩しにかかる。恋人のように撮るのではなく、娼婦のように撮るのだ。笑顔も撮るが、無理に恋人へ向けた笑顔を演出したりはしない。だから嘘がない。 一方は、実際には金を介した仕事上の関係ながら、「これは純愛ですよ」とうそぶくやり方。もう一方は、仕事であることを前提にして嘘がないようにするやり方。野村誠一の撮り方と、藤代冥砂の撮り方ではどちらがより恋人・配偶者に嫉妬されるやり方なのだろうか? #
by HUSTLA
| 2004-06-01 01:16
| 写真集
スタイリスト熊谷隆志によるレイク・タホ名義の2冊目の写真集。
何かのついでに撮ったと思しき海外の風景写真や、雑誌の仕事のオフショットか没テイクか判別できないモデルのポートレートなどを適当に配置した、出涸らしのお茶みたいな写真集。なかなか良い度胸だ。写真のレベル的にはお散歩写真、記念写真に過ぎない。それはモデルに使った人間(浅野忠信、SHIHO)に帯の推薦コメントを書かせていることからも明らか。誰も評価しないので身内に褒めさせるしかないということ。元々、スタイリストとして大御所?になり「写真を撮りたい」という我が儘をファッション誌の編集部が押さえきれずにスタートしたキャリア。写真としてみるべきところは皆無だが、その政治力は見習うべきところありと言えるかもしれない。 http://www.xknowledge.co.jp/mook/tweed/ #
by HUSTLA
| 2004-05-29 18:33
| 写真集
写真集自体はまだ入手していないが、フライデーで袋とじ8ページにわたってパブあり。見たところ光源は自然光とクリップオンストロボ(あるいは内蔵ストロボ)のみ。通常、「プロとアマの違いはライティング技術」などと言われることが多いのだが、そんなことを全く意に介さないところが冥砂の魅力なのかもしれない。赤目の写真を堂々と使ってしまえるのは他にいない。
写真集入手次第詳しく書きたい。 #
by HUSTLA
| 2004-05-29 02:57
| 写真集
写真家は言葉も研ぎ澄まさねばならぬ。話す言葉は詩のようでなければならぬ。
写真家29人のインタビュー集。 荒木経惟、上田義彦、ホンマタカシ、長島有里枝、大森克己、若木信吾、森山大道、佐内正史、平間至、HIROMIXなど 個人的には「何気ない日常」、「写真日記」がNGワード。 #
by HUSTLA
| 2004-05-28 00:26
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