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好かれるモデル、嫌われる女 さとう珠緒・井上和香

好かれるモデル、嫌われる女 さとう珠緒・井上和香_a0018218_18635.jpg 週刊文春のOL・主婦アンケート企画で嫌いな女の1位に選ばれたばかりのさとう玉緒のムック写真集『月刊さとう珠緒スペシャル』がライバルの新潮社よりこれ以上ないグッドタイミングで発売された。撮影は荒木経惟。
 グラビア・写真集撮影の現場では世間一般の好き嫌いとは無関係に、現場ウケがいいモデルというのが存在する。通常新人の場合、現場ウケが良ければ、同じ編集、同じカメラマンと何度も仕事をすることが多くなるだろうし、結果としてメディア露出が増え、一般レベルの人気に繋がっていくのだが、今回アンケートで1位と2位に選ばれたさとう珠緒と井上和香の場合、既にグラビアからテレビに活動の軸足を移しているタレントである。ここに罠がある。写真の現場でウケがいいというのは、言い換えるとカメラマンに好かれるということである。不特定多数の視聴者に受けなければならないテレビとは全く性質が異なる。ひとは自分に媚びる者は好きだが、他人に向けられたブリッコは不快に思うものだ。写真の現場はテレビに比べてスタッフの数も桁違いに少ないので、媚びが全方位に行き渡りやすいのである。(グラビアアイドルといしてかなり遅咲きの井上が成功したのも、キャバクラ嬢出身という媚びる才能と無関係ではないと思う。)
 またグラビアのカメラは視点が主観的なので、それに向けられた媚態を読者は自分に向けられたものの様に積極的に誤解しうるというのが優れた点なのだが、テレビカメラ(特にバラエティ番組の場合)は視点が客観的になるので、他人に向けられた媚態を視聴者は見せつけられることが多くなってしまうのである。
 でも『月刊さとう珠緒スペシャル』はかなり良い出来。流石はアラーキーである。老眼によりピンぼけ写真が当たり前となっているが、それすらも長所と思わせる力量はやはり凄い。

追記。
 ヌードモデルで今一番現場ウケがいいのがAV女優の夏目ナナ。カメラマンをニックネームで呼び、「男前やで」と褒める。撮影終了後はスタッフ全員をハグしてまわるという念の入れよう。(自分もハグされました)どこの編集部でも評判が良いらしく、今月号のサイゾーでも8ページのグラビア。現場での振る舞いを褒めまくっていた。
 しかし、運悪く我が儘なモデルに当たった時にどう立ち回るかが、カメラマンと編集の腕の見せ所。モデルに撮らされていることに気付かず、「また撮りたい」と思っているうちは二流。
by HUSTLA | 2004-05-23 18:23 | 写真集


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